Su-30墜落

Su-30MK。実用戦闘機としては初めて推力偏向ノズルを持った戦闘機が1999年6月のパリ航空ショーにやってきました。
横方向にも推力が加えられるようになったSu-30は、それまでのSu-27よりもさらに戦闘機離れした機動飛行で観客の目すべてを奪っていました。ショー開始から1分半後、それは起こりました。
垂直上昇から、木の葉のように落ちてゆくSu-30。1回…2回…そして3回…3回目を終えた時に観衆は全員「低い!」と思ったはず。Su-30は真下を向いた状態から必死にリカバリーしようと機首をあげます。機首は水平線より上にまであがりました。しかし落下はとまりません。そのまま地面にエンジン部をこすりつけてしまいました。そう、ちょうどマッチの火を付けるかのように。

コンマ数秒地面との接触のあと、炎を吹き上げながらも200ftほど上昇し、最初に操縦士、次に兵装システム仕官とロシア自慢のK-36射出座席にて脱出しました。主を失ったSu-30はそのまま地面へと吸い込まれるように墜落し、二人のクルーは完全に開ききった落下傘で着地しました。クルーは念のため病院へと入院したそうですが、命に関わるような傷は負っていないそうです。


この事故は一切の機械的トラブルではなく、パイロットのミスという結論がでています。


こちらに、mpegムービーがあるので、ぜひ見てみてください。ただの墜落ではない様子がよくわかると思います。
Su-30crash 3.35Mb



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