〜Kh-25(AS-10)〜

スケールは1m
ロシア名 :Х-25 (Kh-25)
NATOコード :AS-10 Karen(女性の名前)



NATOコード:
カレンの主な目標は戦車や装甲車、トラックなどの地上目標やさほど堅固ではない建築物や小規模橋、小型艦船であり、ほぼAGM-65マベリック対戦車ミサイルに相当するものといえます。また標準のテレビ誘導だけではなく、多種の誘導方式を持っていることも類似点です。

Kh-25ML(AS-10A)

Kh-25MLは2度の視野を持つレーザーシーカーを備えるレーザー誘導ミサイル。レーザー照射されている点へと誘導されますが、そのために撃ちっぱなし能力を保持していません。原理はレーザー誘導爆弾と同じでレーザー反射波のより「濃い」部分へ舵をきりつづけます。唯一違う点は推進力を持っているためレーザー照射するタイミングを問われないと言うことです。通常の誘導爆弾は着弾10秒前からレーザー照射を開始しなくてはなりません。

Kh-25MP

Kh-25は対レーダー誘導を備えたもので、使用はレーダー波を放出する目標に限定されます。しかしながら、より遠距離からロックオンすることが可能な利点が生まれるため、地対空ミサイル陣地などへの攻撃に使用されます。AGM-88HARMのようなSAMバスターよりも高速な訳でもないので、SEADに使われる頻度は高くないと思われます。

Kh-25MT

Kh-25MRのロックオンには赤外線テレビ画像認識を用います。ミサイル先端部のシーカーを起動すると機内のディスプレイにその画像が送信され、パイロットはシーカーの視野を動かして目標を中心に捉えることにより選定を行います。一度ロックオンすると自機が機動を行っても、目標が移動してもロックオンが継続されます。赤外線TVシーカーは視程が短いため、ロックオンしたころには十分ミサイルの射程内に接近しているはずで、この時点で諸元が整って発射の準備が完了します。

Kh-25MR

Kh-25MRは発射後、テレビシーカーの映像を見ながら命中までを完全にクルーがコントロールする必要があるため、誘導が困難なミサイルです。当然命中率も低く信頼性が高いとはとても言えません。複座戦闘機ならまだしも、単座で扱うのは難しいでしょう。


これらKh-25Mシリーズはシーカーのみが違い、ミサイル自体はほぼ同じ物です(Kh-25MT除く)。R-27アラモにも言えることですが、同じ弾体で複数のシーカー。これはロシアのミサイルのポリシーなのでしょう。

名称 Kh-25M
用途 地上動/静目標攻撃
重量 295キログラム
全長 357センチメートル
直径 27.5センチメートル)
操縦翼幅 76.7センチメートル)
弾頭 爆風威力貫徹弾頭86キログラム
半数必中界 4〜5メートル
速度 ML:400〜450m/秒
MT:800〜850m/秒
エンジン 固形燃料ロケット
誘導方式 ML:パッシブレーザー
MP:対レーダー
MT:テレビ画像認識
MR:無線
最大射程距離 最大射程10Km〜30Km







当ホームページはフレーム対応ホームページです。