OEPS-27 IRST

OEPS-27赤外線捜索・追尾システム(IRST)
コックピット正面やや右に配置されているOEPS-27 IRSTは、ロシア戦闘機に有って他国戦闘機には無い最もすぐれた特徴の一つと言えます。

IRSTは前方の赤外線を探知し、自らはなにも発しないパッシブセンサーのため、レーダーを使用しない高レベルなEMCON(電波放出制限)環境下でも目標を探知することのできるロシア戦闘機独自の装置です。その視程距離は戦闘機クラスの目標で50Kmにも及ぶとされており、信用できる数字とは言えないものの、スペック通りであれば恐るべき能力です。なぜなら50Kmという数字はスロットバックレーダーがF-22を探知できる距離より長いからです。

しかしIRSTが得ることのできる情報は相対角度のみであり、距離や速度といった情報を得ることはできないので、目標の正確な座標を求めることはできません。そのためNSTs-27レーザー測距装置が組み込まれています。NSTs-27は10Kmの視程を持ち、IRSTの得たデータを元にレーザーを照射しその反射波から目標の距離を割り出すことができ、相対角、距離を割り出すことができれば目標の速度が計算で求めらます。

IRSTは米軍の新型F-22を撃墜するために必須の装置といえます。前述の通りレーダーでは捕らえられない距離からF-22の存在を知ることができます。IRSTでは機種判別は不可能ですが、IRSTには反応があるのにレーダーでは反応がないとなるとステルス以外に考えられません。IRSTでパッシブロックを行いつつR-27アーチャーIRミサイルと連動させて発射します。レーダーロックオンしていないため、アーチャーはミサイル発射時の予想着弾点へと飛翔し続けてしまい中間アップデートをすることができませんが、F-22側はミサイルが発射されたことに気が付く術はなく、アーチャーの赤外線イメージシーカーが覚醒してミサイル終端誘導段階に入ったならばいくらF-22と言えども披撃墜の可能性を消し去ることはできません。
F-22側はアーチャーを発射する以前にAIM-120AMRAAMを発射するでしょうがIRSTはそのAMRAAMすらも探知することができます。しかもR-77やR-73はAMRAAMを叩き落す能力も与えられており、無傷でF-22を空から追い落とす事も不可能では有りません。
あくまでSu-27に幸運の連続が続いた場合の机上の計算であり、実際では到底F-22に勝利を挙げることは不可能に思えます。が、IRSTはF-22を撃墜するために最も重要な要因であることに違いは有りません。


名称 OEPS-27 IRST
用途 空対空目標捜索・追尾
捜索距離 50キロメートル
上下捜索角度 15度
左右捜索角度 120度
上下追尾角度 10度
左右追尾角度 60度




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